Drupal CMS 1.0リリース:新機能・変更点と従来Drupalからの移行ポイント

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この記事は Dries Buytaert 氏の公式ブログ「dri.es」の翻訳記事です。Driesブログの記事一覧よりすべての翻訳記事をご覧いただけます。

Drupal CMS 1.0がリリースされました。AIエージェント・プライバシーツール・事前構成済みのレシピを搭載し、マーケターがより迅速に意欲的なウェブサイトを構築できるよう設計されています。

やりました:Drupal CMS 1.0がここに誕生しました!🎉

8ヶ月前、私はコミュニティにマーケター・コンテンツクリエイター・サイトビルダーのためにDrupalをもっと使いやすくしようと呼びかけました。そして今日、Drupalの24回目の誕生日に、Drupal CMS 1.0のローンチという歴史的な一歩を踏み出します。

このリリースにより、Drupalで構築する方法が2つになりました:

  • Drupal Coreは、自分のウェブサイトを完全にコントロールしたいエキスパートユーザーや開発者向けです。ウェブサイト構築のための白紙のキャンバスを提供し、24年前のDrupal誕生以来、何百万ものウェブサイトの基盤であり続けています。
  • Drupal CMSは、Drupal 11コアの上に構築された、マーケティングチーム・コンテンツクリエイター・サイトビルダー向けのすぐに使えるプラットフォームです。Drupal CMSをインストールすると、高度なメディア管理・SEOツール・AIを活用したサイト構築・同意管理・アナリティクス・検索・自動更新などの機能がすぐに利用できます。

このマイルストーンを祝して、今日は世界中で60以上のローンチパーティーが開催されています!これらの祝賀イベントは、Drupalの最大の強みのひとつ——共に構築し革新し続ける世界規模のコミュニティ——を体現しています。

Drupal CMSをぜひ試してみてください。今日から https://www.drupal.org/drupal-cms/trial で無料トライアルを開始できます。

意欲的なマーケターのために構築

Drupal CMSは、意欲的なデジタル目標を持つ組織——特にミッドマーケットやエンタープライズ領域——を対象としています。このプラットフォームは、進化するニーズに合わせて適応・拡張できる堅牢な基盤を提供します。

Drupal以外のCMSプラットフォームでは、成長の壁にぶつかる組織が多くあります。シンプルなウェブサイトとして始まったものが、ニーズが広がるにつれて足かせになってしまうのです。プライバシーと同意管理を例に挙げましょう。GDPR・CCPA・高まるプライバシーへの関心から、これらの機能は今や不可欠ですが、ほとんどのCMSはそれを標準で備えていません。そのため、組織はつぎはぎだらけの解決策を作り上げることを余儀なくされています。

Drupal CMSはプライバシーと同意管理ツールをデフォルトで搭載することでこれに対応しています。これはセットアップを簡素化するだけでなく、CMSプラットフォームの新たな標準を打ち立て、ユーザーのプライバシーを優先しながら組織が規制要件を満たすことを支援する、よりよいOpen Webの実現を後押しします。

成功のためのレシピ

プライバシーと同意管理機能は、Drupal CMSで利用できる多くの「レシピ」のひとつに過ぎません。レシピとは、ブログ・イベント・ケーススタディなど、事前設定済みの機能パッケージであり、サイト構築を簡単かつ迅速にします。各レシピは必要なモジュールを自動でインストールし、コンテンツタイプを設定して構成を適用するため、手動での設定作業が大幅に減ります。

このアプローチにより、Drupalは初心者にとってよりわかりやすく、経験豊富な開発者にとってはより効率的になります。Drupal CMS 1.0は約30のレシピを搭載してリリースされ、そのうち多くがデフォルトで適用されることで、ほとんどのサイトに必要な共通機能を提供します。デフォルトでは適用されないレシピはオプションのアドオンとして利用でき、セットアップ時または後から新しいプロジェクトブラウザを通じて適用できます。さらに多くのレシピが開発中であり、年間を通じてDrupal CMSの新バージョンをリリースし、それぞれに新しいレシピを追加していく予定です。

Drupal CMSのインストーラーでレシピを選択する画面

Drupal CMSのインストーラーでは、ブログ・イベント・ケーススタディなど、事前定義された「レシピ」から選択できます。各レシピは必要なモジュールを自動でダウンロードし、事前設定済みのコンテンツタイプをセットアップして、必要な設定を適用します。

再び、未来を切り拓く

Drupal CMSはレシピによってコストを削減し、価値実現までの時間を短縮するだけでなく、サイト構築専用に設計されたAIエージェントという革新的な機能でも際立っています。多くのプラットフォームがAIをコンテンツ制作に主に活用しているのに対し、私たちのAIエージェントはカスタムコンテンツタイプの作成・タクソノミーの設定など、より高度なタスクを実行できます。

このような革新はDrupalの原点に深くつながっています。創成期のDrupalは、先進的で革新的なCMSとして名声を築きました。私たちはアセンブルドウェブ(現在は「コンポーザブル」と呼ばれる)のパイオニアとなり、Web 2.0という言葉が生まれるはるか以前から、ブログ・RSS・コメント機能を搭載してWeb 2.0の基盤構築に貢献しました。また、今となっては昔の話で知らない方も多いかもしれませんが、DrupalはjQueryを採用した最初のCMSでした。この決断はjQueryの普及を後押しし、ウェブ開発の礎として確立させる上で重要な役割を果たしました。

Drupal CMSのAIエージェントが何をできるか興味がありますか?以下のIvan Zugec氏の動画で、これらのツールがサイト構築タスクをどのように簡素化するか——エキスパート開発者にとっても——実際の操作を交えてご確認いただけます。

AIエージェントが私たちをどこへ連れて行くのか、正確にはわかりません。しかし、探求し、学び、成長していくことにわくわくしています。実験を繰り返し、未知の世界へ大胆に踏み出していた初期の頃のような感覚です。

認識を変え、より多くのユーザーへ届ける

Drupalはしばしば複雑なものとして見られてきましたが、Drupal CMSはその認識を変えるために設計されています。とはいえ、より使いやすく維持管理しやすい製品を作るだけでは十分ではないことも理解しています。24年という歳月を経た今もなお、10年以上前の経験に基づく古い認識を持つ方々が多くいます。

認識を変えるには時間と意図的な努力が必要です。そのため、Drupal CMSイニシアチブはソフトウェアの構築にとどまらず、Drupalがいかに進化してきたかを際立たせるかたちでブランドを刷新し、マーケティングに取り組んでいます。

新しいDrupal.orgのホームページ

新しいDrupal.orgは刷新されたブランドと更新されたメッセージを掲げ、DrupalをモダンでコンポーザブルなCMSとして位置付けています。

これを実現するために、Drupal AssociationDrupal認定パートナーの力を借りながら、ブランドを刷新し、Drupal.orgのリニューアルに着手しました。更新されたブランドはよりフレッシュでモダンな印象となり、より多くの層にアピールするものになっています。

Drupal Associationは初めて、私たちのメッセージを届けるためのフルタイムのプロダクトマーケターを2名採用しました。

私たちの目標は明確です。人々が古い認識を乗り越え、Drupalの真の姿——ますます使いやすく、コスト効率の高い、ウェブサイト構築のための強力なモダンプラットフォーム——を見てもらうことです。

コラボレーションによって大きな目標を達成する

Drupal CMSのローンチは大胆で意欲的な取り組みであり、コミュニティからの並外れた努力を必要としました——そして彼らは本当によくやってくれました。このイニシアチブが意欲的だったのは、単にDrupalの第2バージョンを作ること以上のものだったからです。市場を拡大し、ブランドを刷新し、イノベーションを加速し、マーケティングを強化し、パートナーエコシステムを再構築するという、集中的かつ包括的な取り組みでした。

わずか8ヶ月前にDrupal StartshotとDrupal CMSを発表したとき、チームの方を向いて「これをどうやってやり遂げるんだろう?」と問いかけたことを覚えています。チームの編成・目標の設定・前進への道筋を描くなど、解決すべきことが山積みでした。不確かさと決意が入り混じり、「これに首を突っ込んでしまったぞ」という感覚もあったかもしれません。

成功の鍵となったのは、コントリビューター・エージェンシーパートナー・Drupal CoreコミッターDrupal Associationスタッフ・Drupal Association理事会のメンバーがより密接に協力し合う関係を育んだことです。この強固な連携は偶然ではなく、皆が一体となれるよう設計された会議の構造とガバナンスの変化によってもたらされたものです。

わずか8ヶ月で、その成果は明らかです。Drupal CMSはDrupalへのイノベーションのペースと貢献のレベルを大幅に引き上げました。これは、力を合わせれば何を達成できるかを証明するものです。イニシアチブの開始以来、コントリビューター活動が40%増加し、300人以上のコントリビューターから2,000以上のコミットが行われました。

戦略的イニシアチブへの組織クレジット増加を示す棒グラフ

Drupal CMSはイノベーションと協業を加速させる強力な触媒となりました。2024年の開発開始以来、コントリビューションは急増しました。戦略的イニシアチブへの組織クレジットは2023年比44%増、個人コントリビューションは37%増。ユニークコントリビューター数は12.5%増加し、参加組織は11.3%増加しました。

このイニシアチブは、2024年初頭には想定していなかった大きな時間的コミットメントを私に求めましたが、それは心から感謝している経験です。Drupal CMSリーダーシップチームは週に少なくとも2回、多い時はそれ以上集まり、課題に真っ向から取り組みました。同様に、Drupal Associationとも毎週ミーティングを行いました。

その過程で、新しい作業原則が生まれました。ひとつの重要な原則は、あらゆるエッジケースに対応しようとするのではなく、マーケターが本当に必要としているものに焦点を当てて、まずエンドユーザーの問題を解決するというものです。もうひとつは、プロセスよりもスピードを優先することで、素早く革新し適応できるようにするというものです。これらの原則はまだ発展途上であり、リリースを終えた今、チームとともにさらに磨きをかけていきたいと思っています。

共に行った仕事は濃密で活力に満ち、締め切りに間に合うかどうかという不安を抱えた瞬間もありました。私たちは強い絆を築き、素早く効果的な決断を下す術を学び、前進し続けました。この経験は、私たちの共通のミッションへのつながりをかつてないほど強く感じさせてくれました。

2025年のDrupal CMSロードマップ

この達成がいかに喜ばしいものであっても、当初掲げた目標をすべて達成したかと問われれば、答えはイエスでもあり、ノーでもあります。コラボレーションとイノベーションにおいて私の期待を超え、信じられないほどの進歩を遂げました。しかし、まだまだやるべきことがあります。ある意味で、私たちはまだ始まったばかりです。3ヶ年プロダクト戦略の3分の1にも満たないところにいます。

Drupal CMS 1.0がリリースされ、2025年は力強いスタートを切りました。2025年のロードマップは明確です。Experience Builder 1.0をローンチし、マーケター向けのすぐに使えるレシピをさらに充実させ、ドキュメントを改善し、新しいブランドをDrupal.orgのより多くの部分に展開し、革新的な実験を推進していきます。

一歩一歩が私たちの目標へと近づいています:Drupalをモダン化し、意欲的なデジタル体験を構築したいマーケターと開発者にとってのプラットフォームにすること——すべてオープンウェブの旗手として。

Drupalコミュニティへの感謝

私たちはDrupal CMSを真のオープンソースのやり方で構築しました——協働的に、透明性を持って、コミュニティのコントリビューションによって——オープンソースがソフトウェアを構築する最良の方法であることを再び証明しました。

Drupal CMS 1.0の成功は、数え切れないほどのコントリビューターの仕事の積み重ねです。特に以下の主要なコントリビューターとその組織に感謝します(アルファベット順):Jamie Abrahams (FreelyGive)、Gareth Alexander (Zoocha)、Martin Anderson-Clutz (Acquia)、Tony Barker (Annertech)、Pamela Barone (Technocrat)、Addison Berry (Drupalize.me)、Jim Birch (Kanopi Studios)、Baddy Breidert (1xINTERNET)、Christoph Breidert (1xINTERNET)、Nathaniel Catchpole (Third and Grove / Tag1 Consulting)、Cristina Chumillas (Lullabot)、Suzanne Dergacheva (Evolving Web)、Artem Dmitriiev (1xINTERNET)、John Doyle (Digital Polygon)、Tim Doyle (Drupal Association)、Sascha Eggenberger (Gitlab)、Dharizza Espinach (Evolving Web)、Tiffany Farriss (Palantir.net)、Matthew Grasmick (Acquia)、Adam Globus-Hoenich (Acquia)、Jürgen Haas (LakeDrops)、Mike Herchel (DripYard)、J. Hogue (Oomph, Inc)、Gábor Hojtsy (Acquia)、Emma Horrell (University of Edinburgh)、Marcus Johansson (FreelyGive)、Nick Koger (Drupal Association)、Tim Lehnen (Drupal Association)、Pablo López Escobés (Lullabot)、Christian López Espínola (Lullabot)、Leah Magee (Acquia)、Amber Matz (Drupalize.me)、Lenny Moskalyk (Drupal Association)、Lewis Nyman、Matt Olivera (Lullabot)、Shawn Perritt (Acquia)、Megh Plunkett (Lullabot)、Tim Plunkett (Acquia)、Kristen Pol (Salsa Digital)、Joe Shindelar (Drupalize.me)、Lauri Timmanee (Acquia)、Matthew Tift (Lullabot)、Laurens Van Damme (Dropsolid)、Ryan Witcombe (Drupal Association)、Jen Witowski (Lullabot)。

また、マーケティング委員会・Core Committers・Drupal Association理事会Drupal Starshot諮問委員会の皆さんにも感謝します。その指導と戦略的な貢献がこのイニシアチブを形作ってくれました。

ここに挙げたコントリビューターに加え、コード・テスト・UX作業・フィードバック・アドボカシーなどを通じてDrupal CMS 1.0を形作った何百人もの方々がいることを忘れてはなりません。大きな貢献も小さな貢献も、すべてが私たちを前進させてくれました。このマイルストーンを共に築いてくれたすべての方に:本当にありがとうございました!

By Dries Buytaert

この記事は「Drupal CMS 1.0 released」(投稿日:2025-01-15)の翻訳記事です。

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